節分 ~ 鬼は悪者? ~

  • HOME
  • SNS
  • 節分 ~ 鬼は悪者? ~
節分 ~ 鬼は悪者? ~

2月の行事として定着している「節分」は、「立春」の前日をいい、今年が「2月2日」であるように、毎年「2月3日」と決まっているわけではありません。

「節分」の日が年によってずれるのは、地球で使われる「1年(=365日0時間0分間)」が、地球の公転と一致していないためで、毎年少しずつ地球が「立春」の位置に到着する日時がずれて、年によっては「2月2日」になる、というわけです。

また、本来の「節分」は、1年に4回もありました。

「節分」は、文字通り「季節の分かれ目」「季節の変わり目」という意味なので、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日が「節分」の日でした。

旧暦の1年の始まりが「立春」の日、つまり、かつては「立春」が元日で、その前日の「節分」が大晦日だったので、4つの中でも春の「節分」が最も重要とされて、「節分=春の節分」という認識が広まっていきました。

年の変わり目である「節分」に邪気を払い、1年の無病息災を願う行事として「豆まき」、そして「恵方巻」や「イワシ」を食べる(飾る)風習が今も残っています。

でも、なぜ邪気の象徴が「鬼」なのでしょうか。

そもそも、「節分」に「鬼」が登場するのは、古代中国の「追儺(ついな)」という、疫病を払う儀式が日本に伝わったことが起源になり、その追儺で「鬼」が邪気や疫病の象徴とされていた、つまり、疫病や災害などの恐ろしい出来事は、鬼の仕業だと考えられていたのです。

しかし、中国の「鬼」は、日本の「鬼」のルーツでありながらも、そのイメージや役割は異なっています。

中国の「鬼」は、閻魔大王がいる黄泉の国にいますが、恨みなどがあり、肉体が死んでも魂が死にきれずにいると、「鬼」となって人間世界に残り、祟りをしたりします。

つまり、中国の「鬼」には形がない、主に死んだ人間の霊魂で、幽霊や亡霊に近い存在として考えられています。

ちなみに、中国の「鬼」は「神」と対になっていて、偉い人が死んだら「神」に、普通の人や悪人が死んだら「鬼」となることから「疑神疑鬼」(懐疑心の強いこと)という諺が生まれました。

また、「疑心生暗鬼」(あろうもないことを疑うこと)という諺もあり、日本では「疑心暗鬼を生ず」を略して「疑心暗鬼」と使われることが多いです。

その一方で、日本の「鬼」は、一般的に人の形をしていますが、頭には角が生え、口は大きく裂けて鋭い牙を持ち、肌は赤や青、黒など様々で、虎の毛皮を身につけています。

さらに、「鬼」が登場する昔話は数多くありますが、荒々しく、残忍で、人を食べたり、苦しめたりする存在として描かれることが多いです。

ちなみに、「鬼」が有名な昔話は『桃太郎』ですが、みかん太郎でもりんご太郎でもなく、「桃」であるのは理由があります。

中国で「桃」は、邪気を払う果物と信じられており、日本でも「桃」には「鬼」を退治する効果があるとされて、『日本書紀』にも「桃」の実を投げて、追って来る「鬼」を防いだという伝説が残っています。

このように、「鬼」は古くから退治されるべき存在として描かれますが、『桃太郎』においては、「鬼」が人々を襲ったり、困らせたりする具体的な悪事は語られていません。

もしかしたら、思い込みや外見で「鬼」は全て悪者だと決めつけていたのかもしれませんね。

お問い合わせは、ホームページ「お問い合わせ」から、お気軽にお声がけください。

全国には「鬼は内」と豆をまく地域や神社があるように、「いい鬼」と一緒に、1年の無病息災を願いましょう。

[ Room Turn Blue ~ ルームターンブルー ~ ]
臨床心理士 / 公認心理師 / キャリアコンサルタント / CEAP / EAPコンサルタント / CBT Therapist®︎ / CBT Professional(EAP) / CBT Extra Professional ®︎

目白駅から徒歩2分
池袋駅から徒歩10分

お問い合わせはこちらから

お申し込み・お問い合わせ

Room Turn Blueへのご相談はこちら

           

お申し込み・お問い合わせ