2023/05/30
動機づけ(モチベーション) ~ 自発性を育てる ~ 。人間が行動を起こし、目標に向かって維持、調整し続けるには「動機づけ(motivation)」が必要です。「動機づけ」には「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」があり、「外発的動機づけ」とは、評価、報酬、義務、罰、強制などの外的な要因による「動機づけ」のことで、「内発的動機づけ」とは、興味、関心、好奇心、向上心といった内的な要因による「動機づけ」のことです。「外発的動機づけ」は「内発的動機づけ」よりも簡単にできるので、学校、職場、家庭などでよく用いられていて、なかでも「褒めて伸ばす」ようにと、至るところで推奨されていますよね。このような「外発的動機づけ」を利用して、結果的に活動自体から得られる快感や満足感などの「内発的動機づけ」を高める現象を「エンハンシング効果(enhancing effect)」といいます。でも、実は「外発的動機づけ」を扱うには、ちょっと注意が必要なんです。「外発的動機づけ」のデメリットとして、動機づけられた基準以上の成果が得られなかったり、長期的に用いると慣れが生じて、動機づけを求める欲求が過剰になります。実際に、学校でよく褒められて育った新入社員が、上司に対して「こんなに頑張っているのに褒めてくれない」と感じて落ち込み、休職となってから相談を受けることがよくあります。また、「外発的動機づけ」は「アンダーマイニング効果(undermining effect)」も併せ持っています。「アンダーマイニング効果」とは、もともと「内発的動機づけ」に基づいて行為をしていた人に「外発的動機づけ」を行うことで「内発的動機づけ」が低減してしまう現象のことです。つまり、「楽しさ」「やりがい」「面白さ」で行為をしていた人に「報酬」等を与えると、行為の目的が「報酬」等をを得る目的にすり替わってしまい、その「報酬」等が思うように得られなくなると、やる気がなくなってしまうのです。「アンダーマイニング効果」が続けば、仕事や勉強への「やる気」や「関心」は薄れていきますので、思うように「外発的動機づけ」が得られない状態では、ストレスや不満は溜まる一方となって生産性は下がり、離職率も上がるとされています。さらに、「褒め漬け」にすると「承認欲求」が強くなる、つまり「評価」や「承認」ばかりを欲しがるようになり、そうなれば、相手が何を望んでいるのかばかりを考え、指示待ちになって受動的になり、ただ言われたことだけを最低限の労力で対応しようとするようになります。では、どうすればいいのかということになりますが、「褒める」より以前に、自分がやりたいことを自分で考えて実行できるように「自発性」を育てる、高める必要があります。「自分で考えて行動させる」には、上司や親がすぐに方針や施策を決めて指示するのではなく、まずは考えさせて計画・提案させます。その提案がうまくいけば「成功体験」(内発的動機づけ)となりますので、余計な口出しを控えて個性を尊重し、自分で考えさせて計画・提案させる機会を増やします。たとえ結果として失敗しても、必ずうまくできたところはありますので、その過程や行動を「褒める」ようにします。また、夢や目標を持たせることで「達成感」や「やりがい」といった「内発的動機づけ」が生まれるかもしれませんね。「自発性」を育てるかかわりについては、プロフィールにありますホームページの「お問い合わせ」をお気軽にご利用ください。「自発性」を高めながら「褒める」ことで、将来的にいい成長に繋がります。[ Room Turn Blue ~ ルームターンブルー ~ ]臨床心理士 / 公認心理師 / キャリアコンサルタント / CEAP / EAPコンサルタント / CBT Therapist︎ / CBT Professional(EAP) / CBT Extra Professional ︎目白駅から徒歩2分池袋駅から徒歩10分
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