お箸 ~ お上手ですね!? ~

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お箸 ~ お上手ですね!? ~

「お箸」の起源は、木の枝を折って先を尖らせたものとされていますが、本格的に道具として発展させたのは中国で、約3000年前にはすでに使っていた形跡が見られています。

日本には、弥生時代頃に伝わったとされ、その頃は竹を半分に折った「ピンセット」や「トング」のような形態で、神事に使われるなど特別な道具としての側面が強かったようです。

「お箸」という名は、端と端を繋ぐ「橋」、高所と地上を繋げる「はしご」などと同様に、「はし」は、一方とまた一方を繋ぐ箸渡しをする道具として名付けられています。

箸先は人のもの、天部分は神様のものとして、「竹」が「神様」と「人(物)」をつなぐ役目を果たしていました。

後の日本において、食事に「お箸」が使われるようになったのは、今からおよそ1400年前(飛鳥時代)です。

小野妹子が使節団として隋に行った際(遣隋使)に、中国ではご飯を「お箸」で食べていたことから、聖徳太子が朝廷での食事に「お箸」で食べる文化を取り入れて、日本に「お箸」が広まったとされています。

現在、「お箸」を使う「箸食文化圏」は、日本、中国、韓国、ベトナム、タイ、シンガポールと、東アジア一帯に広がっていますが、多くは「箸」と「匙」をセットで使うスタイルなので、「お箸」のみで食事をする日本は独自のスタイル、すなわち唯一の「完全箸食文化圏」と言えます。

さらに、「自分だけのお箸」を決めて食事をするのも日本だけの風習で、他の「箸食文化」の国々には見られないスタイルなのです。

「お箸」は、いまや単なる食事の道具ではなく、日本文化を象徴する重要なアイテムになったといえますね。

さて、近年では、日本に多くの外国人観光客が訪れ、当たり前のように「お箸」を使っている姿を見かけますが、その理由として、次のことが考えられます。

① 日本食ブーム:
海外において、アジア系レストラン全般で「お箸」が提供される機会が増えていることに加え、日本食レストランが急増しています。

② 日本文化への関心:
アニメやマンガ、日本文化に興味を持つ方が増えたことと、異文化への寛容さや世代交代とも関係があります。

③ 訪日観光客の増加:
日本で「お箸」を使うだけでなく、帰国後も「お箸」を使う習慣が定着してきました。

④ 学習しやすさ:
語学学校で「お箸」の使い方が学べるようになったり、YouTubeで手軽に学べるようにもなりました。


私たち日本人は、外国人の方が「お箸」を上手に使っているのを見ると、つい関心して見てしまうことがあります。

さらに、良かれと思って「お箸の使い方、お上手ですね」とか「フォーク使いますか」と声をかけてしまいがちですが、それは「外国人はお箸が苦手」という「決めつけ」にすぎません。

使えない人が多かったのは昔の時代で、今では大変な失礼にあたるといえますね。

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誰でも気兼ねなく「お箸」を使って、美味しい日本料理を堪能していただきたいですね。



[ Room Turn Blue ~ ルームターンブルー ~ ]
臨床心理士 / 公認心理師 / キャリアコンサルタント / CEAP / EAPコンサルタント / CBT Therapist®︎ / CBT Professional(EAP) / CBT Extra Professional ®︎

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